white zone1)2)とはNBI(narrow band imaging)拡大内視鏡観察で観察される粘膜模様を形成する白っぽい縁を指す(Fig. 1,矢印).
血管を内包する粘膜模様の縁取りをするwhite zone(Fig. 1)と網目様血管の内側に輪状に観察されるwhite zone(Fig. 2)に大きく分かれるが,上皮の状態によってwhite zoneは多彩な像を示す.
前者(Fig. 1)は血管を骨組みとした間質の周りに乳頭・顆粒様に上皮が配列した構造であり,後者(Fig. 2)は網目状に走行した血管を骨組みとした間質の中に円筒状の腺管が組み込まれた構造である.
NBI拡大観察で真上から観察した場合,腺窩辺縁上皮に入るNBI光は血管には当たらず,散乱により白縁,すなわちwhite zoneとして観察される(Fig. 3)2).